持っている道具だけで戦う。これは英語スピーキングにおいてかなり重要な考え方だと思う。
かつての僕は「多読・多聴」を繰り返してボキャブラリーが豊富に身についてからスピーキングに本気を出そうと考えていた。
また、豊富なボキャブラリーを獲得してからでないと、スピーキングは出来ないものと考えていた。
結果的には僕のかつての考え方は誤りでしかなかった。
少ないボキャブラリーでもスピーキングを始めるのが重要
例えば僕がこれから英語以外の言語を勉強し始めたとする。
まずは発音、文法を一通り勉強したらそれを使ってスピーキングの練習を始めるだろう。
少数精鋭で戦う
スピーキングを始めようにもボキャブラリーがない、すぐにそういった状況になってしまうだろう。
それでもかまわない。
まずは自分のことを話す練習をする。
僕の名前は○○です。
そんなレベルから始める。「名前」って何て言えばいいのだろう。辞書で調べる。そんなレベルから始める。
そうやって地道に単語を調べながら少しずつ、自分のことを話せるようになってくる。まずはその言語で自己紹介できるスピーキングレベルまで持っていく。
必要な単語だけ覚える
まずは自分に必要な単語だけ覚える。外国から留学してきた学生がコンビニでバイトをするように、必要な表現だけ覚えていくのだ。
「いらっしゃいませ」「お弁当温めますか?」のように。
彼らは最初は全く仕事が出来ないかもしれないが、仕事に必要なボキャブラリーだけ覚えたら、一か月ほどで問題なく仕事出来るようになってくる。
言い換え能力が身につく
言いたいことを言うときに、いつだって「そのものずばり」言い表す単語が頭に浮かんでくるとは限らない。
そんなときもまず、自分の持っている限られたボキャブラリーを駆使して、近い表現を探していくのだ。
ボキャブラリービルディングより大事なのは、言い換え能力を身に着けることだ。
「言い換えることが出来ない」時には辞書などで単語を調べる。必要に迫られて覚える単語は忘れにくい。
「基本単語集」も併行して取り組む
「その方法でスピーキング力は上がるかもしれないけど、相手の言う単語を知らなかったらコミュニケーションできないよね?」
という反論が来るかもしれない。確かにその通りだ。
「基本単語集」も併行して取り組むのだ。これはリスニングの際のボキャブラリーを増やすためだが、
スピーキング訓練と併行して取り組むことで、アウトプット前提の能動的な学習が出来るのだ。
アウトプット前提のインプット
「アウトプット前提のインプット」、これは僕が今まで英語の勉強をしていて意識できたことがなかったことの一つであるが、学習の効率が大幅に向上する。
「多量のインプットを行った後で、アウトプットの訓練を始める」のはかなりもったいない。
アウトプットの種をまず自分の中に植える、その上でインプット作業を行い、この種を育てるイメージだ。
まとめ
アウトプット訓練を始めるのは早ければ早いほどいい、という話をしてきた。
アウトプットのための単語だけ覚えればいい、というわけではなく、「一般的な基本単語集」と併行して進めることで、相乗効果を生むのだ。
まずは自分の中に「アウトプットするためにインプットする」というフォームを身に着けよう。
みなさんにはかつての僕のように、TOEICでスコア900を超えるまでインプットばかり取り組むようなことがないようにしてほしい。
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