シャドーイングとリテンション、スピーキングに効果あるのはどっち?

「シャドーイング」と「リテンション」、聞いたことがあるだろうか?

英語音声を聞く際に、ナレーターが言った言葉を「言ってる最中に」聞こえた言葉を繰り返しながら影のようについていくのがシャドーイング。

かたや、ナレーターが「言い終わった後に」繰り返すのがリテンション。

ことスピーキング力の向上という目的で見ればどちらに軍配が上がるだろうか?

これは僕の考えであるが、結論から言うと、

リテンションの方が効果的であると考える。

目次

 スピーキング力向上のためには、リテンションの方が効果的

スピーキング力向上ののためには、僕はリテンションの方が効果があると考えている。

これについて僕の考えを述べたい。

 シャドーイングは受動的、リテンションは能動的

シャドーイングは受動的

シャドーイングはリスニング力の向上のために絶大な効果を発揮する。あなたの英語力を一段階、2段階上げてくれる強力なツールであることは間違いない。

僕自身も700点台をさまよっていたTOEICのスコアをシャドーイングが900点近くまで急激に押し上げてくれた経験がある。

その後はすっかりシャドーイング信者となり、何年もシャドーイングに明け暮れたが、こと「アウトプット(自分で一から英語を組み立てて話す)」力はそれほどつかなかった

何故ならシャドーイングはどこまで行ってもどこか「受動的(受け身)」のトレーニングであるからと僕は考える。

慣れてしまえば初見の英語音声でもシャドーイングできるようになってくるが、脳内ではそれほど負荷がかかっていない。

「アウトプット」力の向上のためには、能動的(自発的)に自分で考え、言葉を発する必要がある。

リテンションは能動的

これに対して、リテンションの方はどうだろうか?

まず、かなりの集中力を要する。脳に多大な負荷がかかる。一文が長ければ長いほど多大な負荷がかかる。

話された英語を理解していなければできない芸当であるし、中級者以上の英語力がないと挫折率もかなり上がってしまう。

しかしながら、アウトプット力の向上には劇的な効果を発揮する。

話された英語をイメージとして(字面を記憶するのではなく)頭に保持し、それを英語に戻していく作業。

これは先ほど述べた

【「アウトプット」力の向上のためには、能動的(自発的)に自分で考え、言葉を発する必要がある】

に当てはまる作業だ。

 では、シャドーイングは不要?

では、シャドーイングはやる必要ないのか?リテンションだけやってればよいのか?

そんなわけはない。

 シャドーイングは全般的な英語力の向上のために必須

シャドーイングは「アウトプット力」の向上という一点で考えれば期待ほど効果は感じられないかもしれないが、英語力全般の向上のためには必須のトレーニングだ。

僕の場合は、過去の徹底的なシャドーイング訓練により、英語力の下地ができたおかげで、その後行った能動的アウトプットトレーニング(瞬間英作文など)でスピーキング力が大きく開花した。

発音・リエゾン・イントネーションなども、ほぼ自動化といってもいいくらい無意識レベルに落とし込むことができた。

あとは能動的にアウトプットするトレーニングを行えば完璧!という状態まで仕上がっていた。

 まとめ

シャドーイングとリテンションを「アウトプット力の向上」という一点に関して比較すると、

リテンションに軍配が上がる

が僕の結論だ。

ただ、これはシャドーイングにより、英語力の土台が出来上がったから言えることかもしれない。

リテンションだけやればよい、など決して言えない。

先ほども述べた通り、リテンションの効果は絶大だが、いかんせん挫折率が高い。

「私に必要なのは、あとはスピーキング力のみ」

と言う方にはリテンションをお勧めする。

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この記事を書いた人

英語好き(TOEIC935、英検1級)

「10年以上英語学習しても英語がペラペラになるわけではない」ことを身をもって体現。「インプット主体→アウトプット主体」に切り替えたとたん、スピーキング力が劇増。主にスピーキング力UPのための情報発信中。

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