「シャドーイングでスピーキング力は向上する?」
結論から言うと「僕の場合は」効果を実感できなかった。
スピーキングに使用する発音する筋肉が鍛えられたり、リエゾンになれたことで、しゃべりやすくなるという効果はもちろんあったが、
肝心な「ゼロから英語を構成して発する能力」という意味では僕には効果はなかった。
僕は過去にシャドーイングにどっぷりハマっていた時期があった。
TOEICのスコアが伸び悩んでいた時、特にリスニングセクションで点が取れていなかった時期に始めた。結果としては
・発音が劇的に良くなった。
・リスニング力が劇的に向上した。
・結果的にTOEICのリスニングセクションで満点近くが取れる ようになった。 ※TOEICのスコアが900点を超えだしたのもシャドーイングを取り入れてからのことである。
が、(今思えば)スピーキング力の向上にはそれほど寄与しなかった。
何故だろうか? 自分の力でアウトプットしていないからである。
シャドーイングとは、スピーカーの言ったセリフを、聞いたそばから、影(シャドー)のように、繰り返すトレーニング法だ。
このトレーニング方法は「アウトプットトレーニング」と位置付けられることが多いが、実はインプットトレーニングだと僕は考えている。
何故か?フレーズを自分で考える必要がないからだ。
逆に(僕にとっての)アウトプットとは、自分でフレーズを考えることに他ならない。
そして、これこそが僕がアウトプットを避け続けてきた原因でもある。
僕は元来、考えることが嫌いなのだ。
僕は受け身でいることが大好きなのだ。
「受け身でありながらアウトプットトレーニングを行える、シャドーイングなるものがあるらしい」と聞けば、僕は当然飛びつく。
けど、初見の英語音声であろうと難なくシャドーイングできるレベルまで持っていっても、なかなか英語をしゃべれるようにはならなかった。いつまでたってもならなかった。
結論。しゃべれるようになるためにはしゃべるしかない。
自力でアウトプットするしかない。
と、いろいろ述べたが、これはあくまで僕のケースなのであまり参考にならないかもしれない。
先ほども述べたが、僕は本当にしゃべるのが嫌いなのだ。日本語でさえ。
僕は人にものを説明するのが超絶に下手だった。
だからいつも最低限の言葉でものを伝えようとしていた。
相手が僕の言うことを察してくれることを期待して。
しかし仕事で部署異動を経て、人に説明する機会が格段に増えたことをきっかけに、「こりゃまずい」と一念発起し、アウトプットに力をいれるようになった。
これは日本語も英語も関係ない。アウトプット力の向上は双方に効果をもたらす。
筋金入りのアウトプット嫌いの僕が、アウトプットが好きになるように努力した。
そして好きになった。
話がどんどんそれていきそうなので本題に戻ると、
僕だからシャドーイングでスピーキング力が伸びなかったのかも、と今では思う。
アウトプットがもともと得意な人(よくしゃべる人)は、シャドーイングトレーニング中でもアウトプットを意識してトレーニングできる。
脳にそういったアウトプット回路が元々できている、とでも言うべきか。
なので今、アウトプット回路が出来上がった僕が改めてシャドーイングのトレーニングを集中的に行ったら
どうなるだろうか?
試してみる価値は大いにある。
よし、改めてシャドーイングをやってみよう。
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