前回の記事では、英検1級合格のために難単語を何千語も覚えるべきか?という疑問に対して、
「覚えるべき」
であるという私見を述べた。
しかし、これはリスニング・リーディングの助けになるからという意味である。
英検1級の単語でも日々のニュースに
結構でてくるもんね…
あなたが今、ある程度(TOEIC700くらい)のレベルにいるとして、自分がアウトプットするための単語を単語集で覚えるという作業はあまりお勧めしていない。
僕は「インプットのための単語」と、「アウトプットのための単語」は別のものとしてとらえるべきと考えている。
インプットのための単語
インプットの単語はどういうものか、を簡単に言うと
「単語帳で丸暗記するタイプの単語」である。
単語帳で丸暗記するタイプの単語
「ある英単語を見て(聞いて)、その単語がどういう意味か分かればよい」というのがインプットのための単語である。
例えば「anesthesia」という単語を見て「麻酔」という意味が分かればよいという意味だ。
この世に存在するすべての英単語を覚えるのは不可能なので、ある程度の英語レベルに達するまでは、「頻出単語○○語」といった単語集で覚えていくことは有意義である。
インプットのための英単語は「広く浅く」覚えていくのだ。
そのためのガイドとして「大学受験用頻出単語集」「TOEIC頻出単語集」「英検1級頻出単語集」といった単語帳は
「入学試験合格」「資格試験合格」という目標のために取り組むことができ、結果として語彙力の向上もできるので一石二鳥である。
目標なしに単語帳で英単語を覚えるのはモチベーションを維持するのが困難である。
エサをもらえなければ頑張れない…
アウトプットのための単語
次に、アウトプットのための単語について。
アウトプット時にわからない単語を調べる
アウトプット時、例えば日々の英語ジャーナリングや英語独り言に取り組む際に、
『あれ?今日、歯医者で受けた「麻酔」って英語でなんだったっけ?』
と、英単語が浮かばなかった時に「能動的に」調べるべき単語が
アウトプットのための単語となる。
このように目的をもって英単語を覚えようとすることが「使える」英単語を増やすことにつながる。
・自分のこと、自分に起こったこと
・自分の仕事・趣味のこと
などについて英語で話せるようになるために、わからない単語にぶつかる都度、覚えていくのが「使える」語彙力の増強につながっていく。
なお、「使える」語彙力の増強にお勧めしているのが「英語で日記を書くこと」である。
語彙力増強の観点で言えば、まずは日本語で日記を書いてみて、それを英語に直していく作業がおススメ。ダイレクトに英語で書くのが理想ではあるが、それだと「知っている英語の範囲でしか」日記を書けなくなるからだ。
まとめ
乱暴な言い方をすれば、
英語を見て意味がわかるようにする = インプットのための単語
日本語またはイメージから英単語がわかるようにする = アウトプットのための単語
と言ってもいいかもしれない。
これらはどちらも必要である。
「使える」単語が多い方がいいのは当然であるが、
全ての単語をアウトプット目的で覚えていくのは大変だし、時間がかかる。リスニングやリーディングでは、相手は自分の得意分野の話ばかりしてくれるわけでもないので、単語集で効率的に「知っている」単語を増やすことも重要だ。
インプット単語は浅く広く
アウトプット単語は深く狭く
だね…
コミュニケーションのためには両種の単語を増強していかなければならない。
余談ではあるが、インプット用の単語であろうがアウトプット用の単語であろうが、覚える際は
発音も出来るようにしておかなければならない
のは言うまでもない。
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